2015-01-01から1年間の記事一覧

ローマ人の物語 (2) ― ハンニバル戦記

ローマ人の物語 (3) ― ハンニバル戦記(上) (新潮文庫)塩野 七生 新潮社 2002-07-01売り上げランキング : 35418Amazonで詳しく見る by G-Tools カルタゴ国滅亡という結果に終るポエニ戦役。興隆の途にあるローマ人は、はじめて直面した大危機を“ハンニバル戦…

ローマ人の物語 (1) ― ローマは一日にして成らず

ローマ人の物語 (1) ― ローマは一日にして成らず(上) (新潮文庫)塩野 七生 新潮社 2002-06-01売り上げランキング : 13651Amazonで詳しく見る by G-Tools 知名度のわりには、日本ではその実態があまり知られていないローマ帝国。1993年に新潮学芸賞を受賞した…

コンスタンティノープルの陥落

コンスタンティノープルの陥落 (新潮文庫)塩野 七生 新潮社 1991-04-29売り上げランキング : 18402Amazonで詳しく見る by G-Tools 東ローマ帝国の首都として一千年余も栄えたコンスタンティノープル。独自の文化を誇ったこの都も、しかし次第に衰え、15世紀…

地方創生の正体: なぜ地域政策は失敗するのか

地方創生の正体: なぜ地域政策は失敗するのか (ちくま新書)山下 祐介 金井 利之 筑摩書房 2015-10-05売り上げランキング : 1729Amazonで詳しく見る by G-Tools 「地方創生」で国はいったい何をたくらみ、地方をどう支配しようとしているのか。気鋭の社会学者…

ミケルアンヂェロ

ミケルアンヂェロ (岩波新書)羽仁 五郎 岩波書店 1968-04-19売り上げランキング : 289598Amazonで詳しく見る by G-Tools ミケルアンヂェロは、いま、生きている。うたがうひとは、“ダヴィデ”を見よ。イタリアの自由都市フィレンツェの市民として生まれ、「屈…

三連休に関西・紀伊半島・長野へ

三連休に、基本的に鈍行で関西、紀伊半島、長野に行ってきた。鈍行での旅は、7年前にまだ就職する前、ムーンライトながらを使って宮島に行ったり、就職1年目の夏休みに急行はまなすを使って北海道の釧路まで行ったりしたことがあるが、おそらくそれ以来だ…

死海のほとり

死海のほとり (新潮文庫)遠藤 周作 新潮社 1983-06売り上げランキング : 100609Amazonで詳しく見る by G-Tools 戦時下の弾圧の中で信仰につまずき、キリストを棄てようとした小説家の「私」。エルサレムを訪れた「私」は大学時代の友人戸田に会う。聖書学者…

芙蓉の人

芙蓉の人 (文春文庫)新田 次郎 文藝春秋 2014-06-10売り上げランキング : 163158Amazonで詳しく見る by G-Tools 時は明治28年である。正確な天気予報をするためには、どうしても富士山頂に恒久的な気象観測所を設けなければならない。そのために野中到は命を…

財務省と政治 - 「最強官庁」の虚像と実像

財務省と政治 - 「最強官庁」の虚像と実像 (中公新書 2338)清水 真人 中央公論新社 2015-09-24売り上げランキング : 2234Amazonで詳しく見る by G-Tools 国家の財政を担い、「官庁の中の官庁」「最強官庁」と称される財務省(旧大蔵省)。55年体制下では自民党…

全線開通版 線路のない時刻表

全線開通版 線路のない時刻表 (講談社学術文庫)宮脇 俊三 講談社 2014-03-11売り上げランキング : 426548Amazonで詳しく見る by G-Tools 開通が待ち望まれた鉄道新線。国鉄の末期、完成間近になって工事中止となった新線への思い断ちがたく、著者は計画上の…

群狼の舞: 満州国演義三

群狼の舞: 満州国演義三 (新潮文庫)船戸 与一 新潮社 2015-09-27売り上げランキング : 1346Amazonで詳しく見る by G-Tools 昭和七年三月、満州国建国。面接約百三十万km2、人口約三千四百万、新京を国都とし、最後の皇帝溥儀を執政に迎えた。国の建設に胸を…

風と共に去りぬ(三)

風と共に去りぬ(三) (岩波文庫)マーガレット・ミッチェル 荒 このみ 岩波書店 2015-09-17売り上げランキング : 80116Amazonで詳しく見る by G-Tools 1864年9月、陥落寸前のアトランタ。スカーレットはレットの助けを得て、出産直後のメラニーたちを連れてタ…

津軽

津軽 (新潮文庫)太宰 治 新潮社 2004-06売り上げランキング : 20120Amazonで詳しく見る by G-Tools 太宰文学のうちには、旧家に生れた者の暗い宿命がある。古沼のような“家"からどうして脱出するか。さらに自分自身からいかにして逃亡するか。しかしこうした…

湿地

湿地 (創元推理文庫)アーナルデュル・インドリダソン 柳沢 由実子 東京創元社 2015-05-29売り上げランキング : 68860Amazonで詳しく見る by G-Tools レイキャヴィクの湿地にあるアパートで、老人の死体が発見された。侵入の形跡はなし。何者かが突発的に殺害…

アウシュヴィッツを志願した男 ポーランド軍大尉、ヴィトルト・ピレツキは三度死ぬ

アウシュヴィッツを志願した男 ポーランド軍大尉、ヴィトルト・ピレツキは三度死ぬ小林 公二 講談社 2015-05-27売り上げランキング : 182491Amazonで詳しく見る by G-Tools ヒトラーに戦いを挑み、スターリンに反旗を翻し、最期は祖国に命を奪われる。「死の…

阿片王―満州の夜と霧

阿片王―満州の夜と霧 (新潮文庫)佐野 眞一 新潮社 2008-07-29売り上げランキング : 26951Amazonで詳しく見る by G-Tools アヘンを制するものは支那を制す。中国人民の尊厳と国力を奪うアヘン密売の総元締めとして、満州における莫大な闇利権を一手に差配し、…

東條英機 処刑の日―アメリカが天皇明仁に刻んだ「死の暗号」

東條英機 処刑の日―アメリカが天皇明仁に刻んだ「死の暗号」 (文春文庫)猪瀬 直樹 文藝春秋 2011-12-06売り上げランキング : 278020Amazonで詳しく見る by G-Tools 「ジミーの誕生日の件、心配です」焼け跡の記憶もまだ醒めやらぬ昭和23年12月初頭、美貌と奔…

決定版 日本のいちばん長い日

決定版 日本のいちばん長い日 (文春文庫)半藤 一利 文藝春秋 2006-07売り上げランキング : 475Amazonで詳しく見る by G-Tools 昭和二十年八月六日、広島に原爆投下、そして、ソ連軍の満州侵略と、最早日本の命運は尽きた…。しかるに日本政府は、徹底抗戦を叫…

満州事変から日中戦争へ―シリーズ日本近現代史〈5〉

満州事変から日中戦争へ―シリーズ日本近現代史〈5〉 (岩波新書)加藤 陽子 岩波書店 2007-06-20売り上げランキング : 11212Amazonで詳しく見る by G-Tools 「満蒙の沃野を頂戴しようではないか」―煽動の背景に何があったのか。満蒙とは元来いかなる地域を指し…

天皇と戦争責任

天皇と戦争責任 (文春文庫)児島 襄 文藝春秋 1991-01売り上げランキング : 462809Amazonで詳しく見る by G-Tools 太平洋戦争が終局に近づく頃、米国政府は「天皇の身柄」という最大難問に直面する。天皇に戦争責任を問うか否か、新生日本に天皇制を存続させ…

タックス・イーター――消えていく税金

タックス・イーター――消えていく税金 (岩波新書)志賀 櫻 岩波書店 2014-12-20売り上げランキング : 26524Amazonで詳しく見る by G-Tools 国民の税金を食い荒らし、富を奪い取る者は誰だ。政治と経済に隠然たる力を及ぼし、法を逆手にとりながら、文明の対価…

3歳児と2人旅行(富士五湖)

7月11日~12日に富士五湖に行ってきたが、書いていなかったので備忘もかねてメモ。子どもと2人で1泊旅行するのはこのときが初めて。世界遺産・富士山フリー乗車券を使用し、公共交通機関だけで移動した。往復の電車+現地でのバス乗り放題で、往復だ…

3歳児と2人旅行(新潟-大地の芸術祭)

土日に子どもと2人で大地の芸術祭の見学に新潟へ行ってきた。十日町近辺で行われているこの芸術祭も、今年でもう6度目。1度目の時は高校1年生で、ささやかながらボランティア活動を行ったりもしていたので感慨深い。 1日目 1日目は1016東京駅発1136越…

事変の夜 満州国演義二

事変の夜 満州国演義二 (新潮文庫)船戸 与一 新潮社 2015-08-28売り上げランキング : 734Amazonで詳しく見る by G-Tools 昭和六年九月十八日、満州事変勃発。満蒙領有方針に共鳴する敷島三郎憲兵中尉と、外交官としての本分を守ろうとする敷島太郎参事官が対…

風の払暁 満州国演義一

風の払暁 満州国演義一 (新潮文庫)船戸 与一 新潮社 2015-07-29売り上げランキング : 1434Amazonで詳しく見る by G-Tools 霊南坂の名家に生を受けた敷島四兄弟は、異なる道を歩んだ。奉天総領事館に勤務する外交官、太郎。満蒙で馬賊を率いる、次郎。関東軍…

人間の條件

人間の條件〈上〉 (岩波現代文庫)五味川 純平 岩波書店 2005-01-18売り上げランキング : 26883Amazonで詳しく見る by G-Tools 珍しく棉のような雪が静かに舞い降りる宵闇、一九四三年の満洲で梶と美千子の愛の物語がはじまる。植民地に生きる日本知識人の苦…

植民地朝鮮の日本人

植民地朝鮮の日本人 (岩波新書 新赤版 (790))高崎 宗司 岩波書店 2002-05-20売り上げランキング : 40880Amazonで詳しく見る by G-Tools 日本の植民地支配は,政治家・軍人によってのみ行われたわけではなく,名もない人々の「草の根の侵略」によって支えられ…

日本のいちばん長い日

・no title 丸の内ピカデリーで見てきた。 半藤さんの原著は4年くらい前に一度読んだことがあり、本では最後の1日を1時間単位に区切って詳細に記述していたが、映画では鈴木内閣が成立してから終戦までを描いている。 鈴木貫太郎の演技がとても良く引き込…

ハンナ・アーレント - 「戦争の世紀」を生きた政治哲学者

ハンナ・アーレント - 「戦争の世紀」を生きた政治哲学者 (中公新書)矢野 久美子 中央公論新社 2014-03-24売り上げランキング : 14711Amazonで詳しく見る by G-Tools 『全体主義の起原』『人間の条件』などで知られる政治哲学者ハンナ・アーレント(1906‐75)…

奄美の奇跡 「祖国復帰」若者たちの無血革命

奄美の奇跡 「祖国復帰」若者たちの無血革命永田 浩三 WAVE出版 2015-07-17売り上げランキング : 45511Amazonで詳しく見る by G-Tools 敗戦後、日本から分離され、沖縄と共に米軍に占領された奄美群島。占領下の8年間、20万人の島民と本土在住18万人が、空前…