2024-02-01から1ヶ月間の記事一覧

蝉しぐれ

蝉しぐれ (文春文庫)作者:藤沢 周平文藝春秋Amazon 舞台は東北の小藩、海坂(うなさか)藩である。ある朝、小川のほとりで蛇に咬まれた隣家の娘を少年が救う場面から、この物語ははじまる。清流と木立に囲まれた、静かな城下組屋敷。少年の日の淡い恋と友情…

軍法会議のない「軍隊」:自衛隊に軍法会議は不要か

軍法会議のない「軍隊」:自衛隊に軍法会議は不要か作者:霞 信彦慶應義塾大学出版会Amazon 常に負のイメージで語られる軍法会議。またこれをもたない「軍隊」自衛隊。 当然のごとく認識されている状況は果たして正しいのか? そもそも「軍法会議」とはどのよう…

偽装同盟

偽装同盟作者:佐々木 譲集英社Amazon 日露戦争に「負けた」日本。 ロシアの属国と化した地で、男は、警察官の矜持を貫けるのか。 日露戦争終結から12年たった大正6年。敗戦国の日本は外交権と軍事権を失い、ロシア軍の駐屯を許していた。3月、警視庁の新堂は…

帝国の弔砲

帝国の弔砲 (文春文庫)作者:佐々木 譲文藝春秋Amazon ロシアで育った日系人の数奇な運命を描く、圧倒的歴史改変冒険小説! 舞台は日露戦争で日本が敗戦した世界。日系移民2世の登志矢は、革命の嵐に巻き込まれ数奇な運命に翻弄されていく。 大津事件の謝罪…

豆腐の文化史 (岩波新書)

豆腐の文化史 (岩波新書)作者:原田 信男岩波書店Amazon 昔から広く日本人に愛され,今では健康食として世界を席巻しつつある豆腐.それはいつ,どこで誕生し,日本でどう受容されてきたのか.料理法や派生食品も含めて考察,さらに風土に根ざした様々な豆腐…

日没 (岩波現代文庫, 文芸352)

日没 (岩波現代文庫, 文芸352)作者:桐野 夏生岩波書店Amazon 小説家・マッツ夢井のもとに届いた一通の手紙。それは「文化文芸倫理向上委員会」と名乗る政府組織からの召喚状だった。出頭先に向かった彼女は、断崖に建つ海辺の療養所へと収容される。「社会に…

事務次官という謎 霞が関の出世と人事 (中公新書ラクレ)

事務次官という謎 霞が関の出世と人事 (中公新書ラクレ)作者:岸宣仁中央公論新社Amazon 事務次官、それは同期入省の中から三十数年をかけて選び抜かれたエリート中のエリート、誰もが一目置く「社長」の椅子だ。ところが近年、セクハラ等の不祥事で短命化が…