2021-01-01から1年間の記事一覧

東京タクシードライバー

東京タクシードライバー (朝日文庫)作者:山田清機朝日新聞出版Amazon東京のタクシードライバーを丁寧に追っている。ドライバーの仕事そのものよりも、その人がどのようにタクシードライバーになったのかを丹念に描いていて興味深い。自分も一時期タクシード…

隠花平原

隠花平原(上)(新潮文庫)作者:松本清張新潮社Amazon松本清張のミステリーで、長髪の男はそれだけで絵描きだと思われるなど時代を感じさせるが、伏線がいろいろあり面白い。

内戦と和平 現代戦争をどう終わらせるか

内戦と和平-現代戦争をどう終わらせるか (中公新書 (2576))作者:東 大作中央公論新社Amazon著者はもともとNHKに努めていて、そこから学界へ転身した人。南スーダン、イエメン、シリアなど、ひどい内戦が続いている地域の状況と、そこで国連が何をできるのか…

北朝鮮現代史

北朝鮮現代史 (岩波新書)作者:和田 春樹岩波書店Amazon地上生活者を読み、北朝鮮の歴史を改めて整理したくなったので再読。1956年の政変について、8月宗派事件という単語を使っていないのは何か思いがあるからなのだろうか。改めて読むと、意外とバランスが…

JR上野駅公園口

JR上野駅公園口 (河出文庫)作者:柳美里河出書房新社Amazon福島出身の上野公園のホームレスが主人公。皇室の御成りがあるたびに、上野公園のホームレスが山狩りと称して移動させられているのは知らなかった。ぼやっとした印象。

地上生活者 第5部、第6部

地上生活者 第5部 邂逅と思索作者:李恢成講談社Amazon第5部は、主人公がサハリンを訪問したり、西ドイツで在独韓国人女性と出会う様子が書かれている。第6部は、2014年に主人公一家が富岡製糸場を訪れるところから始まりおやっと思わされたが、基本的には…

わたし、定時で帰ります。 ライジング

わたし、定時で帰ります。―ライジング―作者:朱野帰子新潮社Amazon何も考えずに読めて面白いが、自分の働き方を考えさせられる。

ヒトラー 虚像の独裁者

ヒトラー: 虚像の独裁者 (岩波新書 新赤版 1895)作者:芝 健介岩波書店Amazonヒトラーの生い立ちから破滅までが丁寧にたどられている。第二次大戦のあたりは戦史も詳しく書かれていて、そのあとに戦後ドイツで時代によって変わっていったヒトラー像が説明され…

北朝鮮帰国事業 「壮大な拉致」か「追放」か

北朝鮮帰国事業 - 「壮大な拉致」か「追放」か (中公新書)作者:菊池 嘉晃中央公論新社Amazon10年ほど前に読んだが、「地上生活者」に当時の総連の様子が出てきて興味深かったので再読した。北朝鮮に帰国した人たちが、船内の食事や港で出迎えた人たちの服装…

ネバーランド

ネバーランド (集英社文庫)作者:恩田陸集英社Amazon恩田陸はおそらく初めて読んだ。さっと読めて面白い。

米軍基地と神奈川

米軍基地と神奈川 (有隣新書69)作者:栗田 尚弥有隣堂Amazon神奈川県は米軍基地が多いとは何となく思っていたが、それは戦前の軍都建設からずっとそうだったようだ。横浜の中心部も50年代は接収されていたとは知らなかった。

地上生活者 第1部~第4部

地上生活者 第1部 北方からきた愚者作者:李恢成講談社Amazon加賀乙彦の永遠の都、雲の都を読み終えて、文学者の戦前~戦後の自叙伝的な長編として共通している地上生活者を読み始めた。昔、群像を数か月買っていたことがあり、そのころ連載されていた。秋田…

語り継ぐ横浜海軍航空隊

語り継ぐ横浜海軍航空隊 (有隣新書82)作者:大島 幹雄有隣堂Amazon横浜の金沢区に置かれていた横浜海軍航空隊の歴史を追っている。同航空隊は飛行艇専門部隊で、ツラギで一度全滅し、その後再建されている。梓特攻隊の先導も務めている。本書が出色なのは、跡…

怒りていう、逃亡には非ず 日本赤軍コマンド泉水博の流転

怒りていう、逃亡には非ず―日本赤軍コマンド泉水博の流転 (河出文庫―文芸コレクション)作者:松下 竜一河出書房新社Amazonダッカハイジャック事件で超法規的措置で釈放され、日本赤軍に加わった泉水博について書かれたもの。松本竜一の自宅の家宅捜索も絡めな…

人新世の「資本論」

人新世の「資本論」 (集英社新書)作者:斎藤幸平集英社Amazon39万部売れているのだとか。現在の先進国の生活が、外部化することで発展してきたが、その外部化の余地が今やなくなってきているというのはなるほどなと思った。その出口としてワーカーズコープが…

地域学入門

地域学入門 (ちくま新書)作者:山下 祐介筑摩書房Amazon著者の新書は一度は手に取って読んでみたいと思わさせるが、いざ読んでみるとどうもというのがある。この本も何を言いたいのかやや判然としない。〜のようだ、〜のようである、という書きぶりがいやに気…

内地へよろしく

内地へよろしく (河出文庫)作者:久生 十蘭河出書房新社Amazon新百合ヶ丘のイオンでアウトレット本セールをしていて、久生十蘭の河出文庫が売られていた中から手に取った。戦争中の南方報道特派員を題材にした小説で、戦争中に週間毎日に連載されていたらしい…

官僚たちの冬 霞が関復活の処方箋

官僚たちの冬 ~霞が関復活の処方箋~(小学館新書)作者:田中秀明小学館Amazon大して面白くなかった。この手の役人OBの書くものは、大抵、自分たちの時は残業ばかりだったがやりがいもあった云々とか、しょうもない話ばかり。

雲の都 1〜5

雲の都〈第1部〉広場作者:加賀 乙彦新潮社Amazon永遠の都の続編で、戦後50年余りを扱っている。こういう作品だから仕方がないが、次第に周囲の人たちが死んでいくのを送るばかりになって気が滅入る。永遠の都ではまだ旧制高校生だった主人公が、老いていくた…

永遠の都 1〜7

永遠の都1―夏の海辺―(新潮文庫)作者:加賀 乙彦新潮社Amazon加賀乙彦の長編。就職した年、まだ結婚する前に一人暮らししていた頃に、鶴巻図書館で借りて読んだ記憶があるが、それ以来。今思うとあの頃はまだ大して忙しくなくて時間に余裕があった。 開業医…

沖縄 だれにも書かれたくなかった戦後史

[まとめ買い] 沖縄 だれにも書かれたくなかった戦後史(集英社文庫)作者:佐野眞一Amazon10年ぶりくらいに読んだ。沖縄ヤクザについて延々と書いてあるあたりは辟易するが、奄美差別のことや、尚家の財宝、尖閣諸島について書いてあるところは興味深かった。…

ぼくにはこれしかなかった。

ぼくにはこれしかなかった。作者:早坂大輔木楽舎Amazon盛岡で書店を営む著者のこれまでの経緯が赤裸々に書かれている。元奥さんとの離婚の様子は読んでいても痛々しい。

粗にして野だが卑ではない 石田禮助の生涯

「粗にして野だが卑ではない」石田禮助の生涯 (文春文庫)作者:城山 三郎文藝春秋Amazon国鉄総裁時代だけではなく三井物産時代の様子も書かれている。こういうのが刺激になる人もいると思うが、自分にはいまいちだった。城山三郎は第二次大戦ものの方が良い。

13・67

13・67作者:陳 浩基文藝春秋Amazon香港警察を舞台にした小説で面白い。

八甲田山死の彷徨

八甲田山死の彷徨(新潮文庫)作者:新田次郎新潮社Amazon学生時代、喘息で入院中に読んで憂鬱な気持ちになったことを覚えている。今読んでも色々と感じさせるものがあるが、日本の組織はいつも変わらないのだなと思わされた。失敗の本質の小説版を読んでいる…

わたし、定時で帰ります。ハイパー

わたし、定時で帰ります。 ハイパー作者:帰子, 朱野新潮社Amazon第二編で相変わらず何も気にせず読める。こんな人いるわけないだろと思いながらも面白い。

戦時下の外交官 ナチス・ドイツの崩壊を目撃した吉野文六

戦時下の外交官 ナチス・ドイツの崩壊を目撃した吉野文六 (講談社文庫)作者:佐藤優講談社Amazon沖縄密約問題で、当時の国会では偽証答弁をしたが、のちに密約の存在を認めた元アメリカ局長の戦前時代を追ったもの。ベルリン大使館時代の様子は興味深い。佐藤…

アンブレイカブル

アンブレイカブル作者:柳 広司KADOKAWAAmazon治安維持法を題材にした短編集、いまいちよくわからなかった。

わたし、定時で帰ります

わたし、定時で帰ります。 (新潮文庫)作者:帰子, 朱野新潮社Amazon読みながらつい自分の仕事と対比してしまった。悲しい気持ちになった。

日本航空一期生

日本航空一期生 (中公文庫)作者:中丸美繪中央公論新社Amazon日本航空創業期のことが書かれていて興味深い。