雲の都 1〜5

永遠の都の続編で、戦後50年余りを扱っている。こういう作品だから仕方がないが、次第に周囲の人たちが死んでいくのを送るばかりになって気が滅入る。永遠の都ではまだ旧制高校生だった主人公が、老いていくたびに徐々に醜悪な感じになっていくのも悲しい。
永遠の都では、晋助の手記を初江から夏江に預け、そこに出てくる女性が初江本人だと夏江が気がつくことになっているが、雲の都ではそうではなくなっていて、つながりが悪かった。
就職した直後に、永遠の都全巻と、雲の都は1巻目くらいまで読んでそこで終わっていたが、改めて読み返すことができてよかった。