日没 (岩波現代文庫, 文芸352)

小説家・マッツ夢井のもとに届いた一通の手紙。それは「文化文芸倫理向上委員会」と名乗る政府組織からの召喚状だった。出頭先に向かった彼女は、断崖に建つ海辺の療養所へと収容される。「社会に適応した小説」を書けと命ずる所長。終わりの見えない軟禁の悪夢。「更生」との孤独な闘いの行く末は――。足下に拡がるディストピアを描き日本を震撼させた衝撃作、待望の文庫化!

主人公の小説家がいつのまにか収容され、閉じ込められて拘禁される。後味が悪い結末で、救いようがない感じ。