ハンナ・アーレント - 「戦争の世紀」を生きた政治哲学者

ハンナ・アーレント - 「戦争の世紀」を生きた政治哲学者 (中公新書)ハンナ・アーレント - 「戦争の世紀」を生きた政治哲学者 (中公新書)
矢野 久美子

中央公論新社 2014-03-24
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全体主義の起原』『人間の条件』などで知られる政治哲学者ハンナ・アーレント(1906‐75)。未曽有の破局の世紀を生き抜いた彼女は、全体主義と対決し、「悪の陳腐さ」を問い、公共性を求めつづけた。ユダヤ人としての出自、ハイデガーとの出会いとヤスパースによる薫陶、ナチ台頭後の亡命生活、アイヒマン論争―。幾多のドラマに彩られた生涯と、強靱でラディカルな思考の軌跡を、繊細な筆致によって克明に描き出す。

アーレントの評伝。イェルサレムアイヒマンを昔読んだはずだが、ほとんど忘れていたことにがっかりした。アーレントといえば、就活をしていたころに岩波の筆記試験で、間違えて「アンナ・ハーレント」と書いてしまったくだらない思い出がある。

アーレントの生涯を、人生上の出来事と、その都度都度の著作の紹介を交互に織りまぜながら書いていて、オーソドックスな評伝スタイルだが、アイヒマン裁判を除く著作(例えば人間の条件や革命についてなど)の紹介部分が正直ほとんど理解できずに終わってしまった。