地方創生の正体: なぜ地域政策は失敗するのか

「地方創生」で国はいったい何をたくらみ、地方をどう支配しようとしているのか。気鋭の社会学者と行政学者が国策の罠を暴き出し、統治構造の病巣にメスを入れる。

国の政策担当者として読むと、なんだかんだと難癖をつけているように見えてしまう。自治体側はこういうように受け取っている面もあるのだと思いながら読むのが良いのかもしれない。

計画づくりや目標設定については身につまされる記述も。自治体は目標を立てさせられ、意欲的ではないと突き返され、いざ設定したらその達成についての説明責任を負わされる。今の自分の仕事に通じる部分がある。

全体として、ひたすら我が国の統治機構はこんなに歪んでいるという話が続き、どうすればよいかという面についてはほとんどふれられていない。問題提起としてはいいかもしれない。