中国の行動原理 国内潮流が決める国際関係

世界各国と軋轢を起こす中国。その特異な言動は、中華思想、米国に代わる世界覇権への野心などでは説明できない。なぜ21世紀に入り、中国は海洋問題で強硬姿勢に出たのか、経済構想「一帯一路」を始めたのか――。本書は、毛沢東・鄧小平から習近平までの指導者の動向、民族特有の家族観、社会の秩序意識、政経分離のキメラ体制など国内の潮流から、中国共産党を中心とした対外行動のルールを明らかにする。

共産党が率いる市場経済国家という体制をキメラ体制と評している。中国は、ボスと部下が1対1で結びついているのに対し、日本は緩やかにつながっているという比較が興味深かった。