ザ・コールデスト・ウインター 朝鮮戦争

十年の歳月をかけて取材執筆、ハルバースタム最後の作品
1950年、北朝鮮軍の南進により勃発した朝鮮戦争。反共の名の下に、参戦を決定したアメリカだったが、それは過酷極まりない戦争への突入だった。スターリン金日成トルーマンマッカーサー毛沢東―時の指導者たちが抱いた野望と誤算、彼らに翻弄され凍土に消えた兵士たちの血の肉声…その全てから、あの戦争の全貌に迫る。

戦闘の様子だけではなく、米国内の共和党民主党の争いや、共産圏内のスターリン金日成毛沢東の争いも克明に描かれている。中国軍の人命コストを度外視した攻撃は恐ろしい。それを指揮した彭徳懐文化大革命での最後も触れられている。
仁川上陸は、当時の日本はスパイ天国で港湾労働者からダダ洩れで、中国は察知していたそうだが、北朝鮮がその情報をまともに扱わなかったんだとか。