東北史講義【古代・中世篇】

東北史を三つの視点から読み解く。一つめは、近畿地方を中心に国家が形成されると、やがて国家的な境界が東北地方に形成されたこと。二つめは、境界領域としての東北地方で、人や物、言語、習俗、信仰などの交流が活発に行われたこと。三つめは、これまで一言で東北地方といってきた、その内側に多様性に富む地域が形成されていたということである。東北史を考えることは、現代日本の構造を明確化させることでもあり、逆に地域の主体性や独自性を示すことに他ならない。

期待して読んだが、それぞれの章がぶつ切りで何もつながっておらず、単にそれぞれの著者が、書きたいことを書いて時代順に並べたというようにしか感じられない。特にこの古代中世編はその印象が強い。