鎌倉武士と横浜 ―市域と周辺の荘園・郷村・寺社

現在の横浜市域は、かつて武蔵国都筑郡久良岐郡武蔵国橘樹郡相模国鎌倉郡の一部から成っていた。当地は二俣川合戦、和田合戦などの舞台となる一方、執権一族の金沢流北条氏が称名寺金沢文庫を創設し、叡尊・忍性などの高僧や兼好などの文化人が訪れて、東国における文化の一大中心地ともなった。本書は、当地に関連する秩父平氏諸氏や、山内氏、長尾氏、佐々木氏など相武の大地で活躍した武士たちの消長を追いつつ、荘園・御厨などの変遷や市域に所領を持った武士たちにも言及し、鎌倉幕府との関連を踏まえながら、歴史資料をもとに鎌倉時代横浜市域とその周辺の全貌を描き出す。2022年大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の背景を知る本。

横浜市内に所領を持っていた様々な鎌倉武士を取り扱っている。ちょうど大河ドラマで畠山氏が滅亡する時期に読んでいたので、金沢文庫のあたりに畠山氏の墓やゆかりの寺があるなど、興味深かった。