戦争とバスタオル

戦争とバスタオル

ジャングルのせせらぎ露天風呂にお寺の寸胴風呂、沖縄最後の銭湯にチムジルバンや無人島の大浴場……。
至福の時間が流れる癒しのむこう側には、しかし、かつて日本が遺した戦争の爪痕と多くの人が苦しんだ過酷な歴史が横たわっていた。

著者２人の考え方やマインドには反感を覚える人もいるだろうが、寒川の毒ガス工場について書いている章が読みごたえがあった。工場の職員寮が引揚者の住居になり、今は県営住宅になっているのだとか。身近なところに戦争の足跡が残っていることを感じた。