パリ燃ゆ

鞍馬天狗」ドラマ化などで、改めて出版界の脚光を浴びつつある作家・大佛次郎。ライフワーク『天皇の世紀』と並ぶ不朽の名作を新装復刻する。19世紀のヨーロッパを震撼させた大事件パリ・コミューンをテーマにした大河ノンフィクション、ここに蘇る!

就職して1年目、早稲田の近くで一人暮らしをしていた時に、給料でまとまった本を初めて買ったのがこれ。高田馬場の芳林堂で思いきって買った。当時は、鶴巻図書館や早稲田の書店まで歩いて行って、時には高田馬場まで足を延ばしたりしていたのを覚えている。紙の本は、買った時の記憶も一緒にあるのでよい。
コミューンが倒れた後、共和国政府がコミューンに向ける敵意の激しさに辟易する。本書が出たのはもう50年以上前。去年はパリコミューンから150年だったが、ほとんど取り上げられなかったのではないか。