惜櫟荘だより

岩波茂雄が熱海に建てた近代数寄屋の名建築、惜櫟荘。縁あってその「番人」となった著者は、これを後世に残すべく完全修復を志す。作業が進むにつれその趣向に満ちた創造性が明らかに。解体・復元過程を興味深いエピソードを交えて綴る著者初のエッセイ。2014年度「日本建築学会文化賞」受賞。カラー口絵8ページ。文庫版新稿「芳名録余滴」を収載。

昔岩波の「図書」に連載されていたエッセイをまとめたもの。もう10年以上前だったと思うが当時結構楽しみに読んでいた。建物の修復作業と、著者が過去スペインに住んでいたころの様子が交互に書かれている。一度ぜひのぞいてみたいと思わされる。