風と共に去りぬ(六) (岩波文庫)

風と共に去りぬ(六) (岩波文庫)風と共に去りぬ(六) (岩波文庫)
マーガレット・ミッチェル 荒 このみ

岩波書店 2016-03-17
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スカーレットとレットの間にボニーが生まれる。娘を溺愛するレット。だがスカーレットはいまだにアシュリーへの想いを絶ち切れず、二人の関係は次第に冷えていく。やがて決定的な出来ごとが起きて…。すれ違う愛の行方は? 敗戦後長くつづいた共和党支配が終焉し、南部もまた新しい時代を迎えようとしていた。

岩波文庫での新訳もいよいよ最終巻。最後まで読み終えても、やはりスカーレットにはまったく感情移入ができないし魅力的だとも思えない。訳者曰く、ミッチェルは奴隷制度を擁護したかったわけではなく、「アメリカン・サーガ」を書いたのだそうだが、確かにアメリカの歴史観そのものを表した小説ではあるにせよ、南部の懐古趣味的な小説だともいえる。