大地の牙 満州国演義六

大地の牙 満州国演義六 (新潮文庫)大地の牙 満州国演義六 (新潮文庫)
船戸 与一

新潮社 2016-02-27
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「帝国政府は爾後国民政府を対手とせず」。日本は中国との交渉の道を自ら鎖した。徐州、武漢での作戦を成功させたものの、「事変」は泥沼化の一途を辿る――。敷島太郎は愛人の身体に溺れ、次郎は柳絮のごとく彷徨い続ける。三郎は復讐に身を焦がし、四郎は陰謀の犠牲者を茫然と見つめた。そして、満蒙国境ノモンハンで、日ソが激突する。大陸に凱歌と悲鳴が轟く。混沌の第六巻。

ノモンハン事件の描写がおどろおどろしい。

四兄弟の長男は外交官だが、関係する役所の仕事ぶりの描写だけはリアリティがないなあといつも思ってしまう。役人同士では、今日は帰れないとか今日も徹夜だとか絶対言わないよ。