西南戦争―西郷隆盛と日本最後の内戦

西南戦争―西郷隆盛と日本最後の内戦 (中公新書)西南戦争―西郷隆盛と日本最後の内戦 (中公新書)
小川原 正道

中央公論新社 2007-12
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明治維新後、佐賀の乱神風連の乱萩の乱などに続く、不平士族による最後の反乱となった西南戦争。九州全土で八ヵ月間にわたり行われた近代日本最大の内戦である。それはまた誕生してまもない「日本軍」が経験した最初の本格的戦争でもあった。本書では、反乱軍の盟主である西郷隆盛の動向を柱に、熊本城篭城戦、田原坂の戦いをはじめ、九州各地での戦闘を丹念に追い、日本最後の内戦の実態と背景を明らかにする。

翔ぶが如くの後にはちゃんと知識を整理しておこうと思い、再読した。

西郷の下野から西南戦争、そしてその後の再評価までコンパクトにまとめられている。戦前の鹿児島の二重権力体制にも触れられている。

結局、「名分」がないまま立ってしまった薩軍だが、もし「名分」が伴っていて、土佐士族や鶴岡士族、会津などとも連携でき、また戦略的な進出ができていたとしたら、その後の日本の歴史は相当変わっていたんだろうなあと思わされる。