色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年

色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 (文春文庫)色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 (文春文庫)
村上 春樹

文藝春秋 2015-12-04
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多崎つくるは鉄道の駅をつくっている。名古屋での高校時代、四人の男女の親友と完璧な調和を成す関係を結んでいたが、大学時代のある日突然、四人から絶縁を申し渡された。理由も告げられずに。死の淵を一時さ迷い、漂うように生きてきたつくるは、新しい年上の恋人・沙羅に促され、あの時何が起きたのか探り始めるのだった。

村上春樹の最新刊が文庫で出たので購入した。2年半で文庫化というのは早く感じるが。主人公が36歳なのは著者の作風の変化だろうか。自己回復の物語で海辺のカフカのようなファンタジー要素も薄く、読みやすく感じた。フィンランドに行ってみたくなった。