第三帝国の興亡〈2〉戦争への道 ウィリアム・L. シャイラー William L. Shirer 東京創元社 2008-06 売り上げランキング : 263566 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
つとめて平和を口にすること、外交政策に慎重を期して、ひそかに再軍備を進めること―。独裁制を確立したヒトラーがとったこの戦略はことごとく功を奏し、オーストリアとチェコスロヴァキアの無血征服という完璧な勝利をドイツにもたらす。イギリスやフランスなどの民主主義諸国は、なぜヒトラーの野望を食い止められなかったのか。息詰まる外交戦でヒトラーが見せた、その天才的な手腕とは。膨大な資料と豊富な取材経験を駆使してナチス第三帝国の全貌を描き上げる、第一級の歴史ノンフィクション。
ラインラント進駐、オーストリア合併、チェコ侵攻まで。今から考えれば、ラインラント進駐のときにフランスが対抗措置をとっていたら、当時のパワーバランスからすればナチス政権は崩壊していたのだろうから、その後の歴史の流れも大きく変わっていたんだろうなと思う。そのとき対抗措置をとらないことが、後日何倍にもなって返ってきてしまうことを実感。でもそれは後からじゃないと分からないのだから、誰も言えることではないのだが。