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やたら長いわりに内容は難しくて、理解度は今ひとつ。ハンス・カストルプがだんだんダボスのサナトリウムにどっぷりつかっていってしまう様はとても恐ろしい。最初3週間の予定でサナトリウムにきていたのに、気づいたら7年間も滞在している。まぁそんなある意味浪費が出来るのも、ひとえにカストルプが貴族階級だからなのだが。
という感じで、特権階級の話であると感じた。給仕の人も馬車の御者も、橇の御者も看護の人も、ほとんど話の枠の外におかれているし、カストルプの意識にのぼることもほとんどない。
サナトリウムにどっぷりつかっていたカストルプがそこを離れるきっかけになったのが第一次世界大戦というのは、観念的な話の内容と妙にコントラストをなしていて印象的でした。