繊細な真実 (ハヤカワ文庫NV)

恐るべきは、テロか、国家か。
極秘の対テロ作戦に参加することになったベテラン外務省職員。新任大臣じきじきの命令だったが、不審な点は尽きない。やがて、作戦は成功したとだけ告げられ、彼は任を解かれる。
一方、大臣の秘書官トビー・ベルは、上司である大臣の行動を監視していた。この対テロ作戦の背後には怪しい民間防衛企業の影がちらついていたのだ。だが、トビーの調査には官僚たちの厚い壁が立ちはだかる。
国益への配慮の美名のもとに隠蔽された恐るべき真実とは? スパイ小説の巨匠が描く、世界の新たな闇。解説/真山仁

秘密作戦に参加した元外交官と、その作戦を指揮した大臣の元秘書官が、作戦の実際の内容を探る物語。巻末の解説によるととても読みやすくなったそうだが、ル・カレの作品はなぜこうまで読みにくいのか。翻訳のせいなのか、原文がもともとなのか。