戦う操縦士 (光文社古典新訳文庫)

ドイツ軍の電撃的侵攻の前に敗走を重ね、機能不全に陥ったフランス軍。危険だがもはや無益な偵察飛行任務を命じられた「私」は、路上に溢れる避難民を眼下に目撃し、高空での肉体的苦痛や対空砲火に晒されるうち、人間と文明への“信条”を抱くに至る。著者の実体験に基づく小説。

負け戦の中での危険な偵察飛行を通じて、人間として何ができるのかを悟る。もともとはアメリカを参戦させるために書かれたということを初めて知った。