日本のコメ問題-5つの転換点と迫りくる最大の危機

有史以前から日本人はコメ不足に悩まされてきた。1967年、ついに米の自給自足を達成する。だが、そこに喜びはなかった。直ちに到来したコメ余り時代と減反の開始、ヤミ米の拡大と食管制度の崩壊、ウルグアイ・ラウンドで生まれた国際秩序への対応、そして「水田フル活用」という思想の提唱……半世紀で大変貌を遂げた日本人とコメの関係、残された未解決問題、そして忍び寄る最大の危機とは?

職場の書店で横積みされていた。戦後のコメ政策を簡単に追って解説してくれていて頭の整理になる。戦前は朝鮮台湾からコメを大量に輸入していて、ようやく自給できた1967年からは田んぼが余るようになったと解説している。そして、このまま人口減が続けば、国内への供給上必要な農地よりも農地が余っている、農地余りの状況に突入するので、それまでにどう使うかの政策決定が必要というのが著者の主張。