岸信介―権勢の政治家

岸信介―権勢の政治家 (岩波新書 新赤版 (368))岸信介―権勢の政治家 (岩波新書 新赤版 (368))
原 彬久

岩波書店 1995-01-20
売り上げランキング : 67500

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

戦前,革新官僚として満州国の産業開発を主導,東条内閣の商工大臣を務めた岸信介は,A級戦犯容疑者とされながら政界復帰を果たし,首相の座に就いて安保改定を強行,退陣後も改憲をめざして隠然たる力をふるった.その九十年の生涯と時代との交錯を生前の長時間インタビュー,未公開の巣鴨獄中日記や米側資料を駆使して見事に描く.

戦前、戦後ともバランスがとれた記述。理想家でありながら現実主義者だったとか。

稀代の切れ者というイメージも強いが、その割には党内調整がうまくいかず不本意にして首相を退陣している。

本人へのインタビューを元に書かれているところが、他書にはない強みだと思う。