わが祖国―禹博士の運命の種

わが祖国―禹博士の運命の種 (新潮文庫)わが祖国―禹博士の運命の種 (新潮文庫)
角田 房子

新潮社 1994-07
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閔妃暗殺事件”に関わって日本に亡命した朝鮮の軍人と日本人女性との間に生まれた禹長春博士。農学者としての恵まれた境遇を捨て、52歳で突如、永住の決意をもって言葉もわからない父の国、韓国へ渡る。なぜ、博士は妻と6人の子を残し、母の国、日本を去って行ったのか―。“韓国近代農業の父”と呼ばれる禹長春博士の知られざる生涯を掘り起こして日韓関係の真実に鋭く迫る。

角田房子の名著。日本で育った朝鮮人農学者が、朝鮮戦争直前の韓国に戻り、農業改良に尽力していた。韓国では誰もが知っているらしいが、日本ではある意味忘れられているこの人の存在を掘り起こしている。