龍のかぎ爪 康生

龍のかぎ爪 康生(上) (岩波現代文庫)龍のかぎ爪 康生(上) (岩波現代文庫)
ジョン・バイロン ロバート・パック 田畑 暁生

岩波書店 2011-12-17
売り上げランキング : 337961

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

数十年にわたって毛沢東の「かぎ爪」となって「汚れ仕事」を務めた、中国共産主義の暗黒面を象徴する「悪の天才」康生(一八九八‐一九七五)。上巻では、故郷山東省での少年期、上海で軍閥、国民党と死闘を繰り広げた青年期、ソ連に渡り中国人共産主義者を粛清し、帰国後毛沢東に取り入り延安整風運動の中で様々の恐怖をつくり出し、冷酷に残虐行為を駆使して党内で高位に昇っていく壮年期の姿を、未公刊資料を基に描き出す。

中国のベリヤだとか。大粛正時代のソ連スターリンの技法を学び、帰国後は毛沢東のかげに隠れながら次々と他を陥れていく様は恐ろしい。文革終了後も生きていれば、四人組を断罪する側に回っていたのだろう。