閔妃暗殺―朝鮮王朝末期の国母

閔妃(ミンビ)暗殺―朝鮮王朝末期の国母 (新潮文庫)閔妃(ミンビ)暗殺―朝鮮王朝末期の国母 (新潮文庫)
角田 房子

新潮社 1993-07
売り上げランキング : 67136

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

時は19世紀末、権謀術数渦巻く李氏朝鮮王朝宮廷に、類いまれなる才智を以て君臨した美貌の王妃・閔妃がいた。この閔妃を、日本の公使が主謀者となり、日本の軍隊、警察らを王宮に乱入させて公然と殺害する事件が起こった。本書は、国際関係史上、例を見ない暴挙であり、日韓関係に今なお暗い影を落とすこの「根源的事件」の真相を掘り起こした問題作である。第一回新潮学芸賞受賞。

暗殺事件を題材にした作品だが、19世紀後半の朝鮮史としても読める。実際の暗殺事件については最後の100ページを割いている。様々な史料を基に、甲乙両論織りまぜて書いてあるのはすばらしいと思う。角田房子は澤地久枝と同じく、敬愛するノンフィクション作家です。

Amazonで星1つの低評価が多いが、題名に「国母」とついているのが気にくわないらしい。