ムッソリーニ―一イタリア人の物語 Romano Vulpitta 中央公論新社 2000-12 売り上げランキング : 149607 おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
社会主義からニーチェまでも渉猟した優れた知識人。永遠の恋人クラレッタと出会うまでの多彩な女性遍歴―。イタリア・ファショ指導者の既成像を一新する画期的評伝。
初めて中公叢書を買った。読んでいる途中で気づいたのだが、驚いたのはこれは翻訳ではなく、最初から日本語で書かれていたということ。
ムッソリーニというとどうも影が薄く、ヒトラー・スターリン・毛沢東といった独裁者の面々と比べてもなんとなく二番煎じのようなイメージを抱いてしまうが、実際ファシズムの元祖は彼である。この本では、独裁者としての否定的な側面ではなく、知識人でありかつ大衆に好まれるムッソリーニが描かれる。