自壊する帝国

自壊する帝国自壊する帝国
佐藤 優

新潮社 2008-10-28
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ソ連邦末期、世界最大の版図を誇った巨大帝国は、空虚な迷宮と化していた。そしてゴルバチョフの「改革」は急速に国家を「自壊」へと導いていた。ソ連邦消滅という歴史のおおきな渦に身を投じた若き外交官は、そこで何を目撃したのか。大宅賞新潮ドキュメント賞受賞の衝撃作に、一転大復活を遂げつつある新ロシアの真意と野望を炙り出す大部の新論考を加えた決定版。

文庫版を買い、およそ3年ぶりに読んだ。ソ連崩壊の様子を身近で見ていた著者が、その様子を描いた著作。外務省に入省して語学研修を受け、モスクワに赴任してからの数年間の様子がよく分かる。文庫版の解説で恩田陸が「これはビルドゥングスロマンだ」と書いているが、まったく同感。