阿部一族―他二編

阿部一族―他二編 阿部一族―他二編
森 鴎外

岩波書店 2007-12-14
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細川忠利公の死で後を追った忠臣が18名を数えたのに,なぜか阿部弥一右衛門の場合は──許されぬ殉死が招く一族の悲劇.武士道が支配する封建制下の日本社会で,人間はいかなる思想心情のもとに生き,また死んだか.初期歴史小説の代表作「興津弥五右衛門の遺書」「佐橋甚五郎」の2篇を併せて収録.

改版されたので衝動買い。

殉死が許されないということが、その後の自身、さらには一族郎党の運命を大きく変えてしまう様子が描かれていて、かなり怖ろしくおぞましい感覚を覚えます。阿部一族以外にも、殉死を淡々とする様子が怖ろしい。わずか17歳の武士もいました。今でいえば高校に入ったか入らないかの頃。小説とはいえ、考えられないです。