生きている二・二六 (ちくま文庫) 池田 俊彦 筑摩書房 2009-02 売り上げランキング : 541310 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
「昭和十一年という波瀾の年にあの事件は勃発した。そして潰滅した」。昭和史を大きく転換させた二・二六事件。最年少の青年将校として事件に参加した著者が、事件後五十年を経て事件そのもの、蹶起に至る心情を明らかにした回想録。自身が体験した軍法会議の内幕や、獄中生活、生き延びた参加者のその後など、これまで書かれてこなかった「事件以後」も描く。
5年前に一度読んだのだが再読。事件に参加した最年少の少尉が事件、裁判、獄中そして戦後を振り返ったもの。死刑に処せられた人たちへの想いを強く感じる。事件の池田少尉としてずっと生きざるを得なかったのはつらかっただろう。