食味風々録 (新潮文庫) 阿川 弘之 新潮社 2004-03-28 売り上げランキング : 244301 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
食べ物の記憶は、これほどまでに思い出を鮮やかに甦らせるものだろうか。生まれて初めて食べたチーズの記憶、向田邦子と美味について語り合ったひととき、志賀直哉、斎藤茂吉など文士と鰻の話、敗戦をともに生き延びた海軍仲間の食事話など、いずれも人々の忘れがたい横顔を伝えるエピソードが心地よい。同時に、食を媒介とした極上の自叙伝としても堪能できる。読売文学賞受賞。
阿川弘之が新潮の「波」に連載していたとか。おいしそうな情景が目に浮かんでくる。