私は東ドイツに生まれた―壁の向こうの日常生活

私は東ドイツに生まれた―壁の向こうの日常生活私は東ドイツに生まれた―壁の向こうの日常生活
フランク リースナー 清野 智昭

東洋書店 2012-03
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無償で質の高い職業教育を受け、家族には共産主義者はひとりもなく、西側のテレビ番組をも試聴した…。自らを「東ドイツが気に入っていた人間のひとり」と称す著者が、典型的な東ドイツ市民の普通の生活を記す。

最近、ふと東ドイツに興味関心を持ったので、図書館で借りて読んだ。著者は東ドイツで生まれ育ち、24才の時に東ドイツが崩壊している。

東ドイツといえばシュタージだが、著者はあまりシュタージの影を感じながら生活していたわけではないようだ。社会主義国家のなかでも、北朝鮮や昔のソ連中国、ポルポトみたいな弾圧国家もあるが、著者の描く東ドイツはそこまでの弾圧国家ではなく、出国(亡命)の申請すらできたとか。もちろん申請するとそれまでの職を失うわけだが。