帰ってきたヒトラー

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ティムール ヴェルメシュ 森内 薫

河出書房新社 2014-01-21
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2011年8月にヒトラーが突然ベルリンで目覚める。彼は自殺したことを覚えていない。まわりの人間は彼のことをヒトラーそっくりの芸人だと思い込み、彼の発言すべてを強烈なブラックジョークだと解釈する。勘違いが勘違いを呼び、彼はテレビのコメディ番組に出演し、人気者になっていく…。

とても面白く読んだ。こういう書物がドイツで出版されたこと自体が、戦後長くたったことを象徴していると思う。

最後のほうで既存政党が次々とヒトラーにすり寄っていく様子が、1933年当時を皮肉っているようで面白い。