シリーズ日本の近代 - 逆説の軍隊 (中公文庫) 戸部 良一 中央公論新社 2012-07-21 売り上げランキング : 271123 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
捕虜虐待や非戦闘員殺害、終戦時の森師団長殺害など、ファナティックで特殊なイメージの強い昭和の日本軍だが、明治時代の北清事変や日露戦争では軍紀の厳正さと国際法遵守で高い評価を得た。この変容は何が原因か。様々な逆説を内包する日本軍の謎を「近代化」と「成長」をキーワードに解明する。
恥ずかしながら、軍人に選挙権がなかったことを、これを読むまで知らなかった。政党政治からの独立を期していたはずの統帥権の独立が、逆に政治への介入につながっていったとの指摘は面白い。