蟻の兵隊―日本兵2600人山西省残留の真相

蟻の兵隊―日本兵2600人山西省残留の真相蟻の兵隊―日本兵2600人山西省残留の真相
池谷 薫

新潮社 2010-07-28
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昭和二十年八月、日本は無条件降伏した。だが彼らの帰還の道は閉ざされていた!北支派遣軍第一軍の将兵約二六〇〇人は、敗戦後、山西省の王たる軍閥・閻錫山の部隊に編入され、中国共産党軍と三年八カ月に及ぶ死闘を繰り広げた。上官の命令は天皇の命令、そう叩き込まれた兵に抗うすべはなかったのだ―。闇に埋もれかけた事実が、歳月をかけた取材により白日の下に曝される。

戦後も山西省に残り、国共内戦を戦った部隊についての本。公的には、自発的に現地で除隊し、自分の意志で参加したことになっているが、実際には上官から命令され、残留せざるを得なかったことが書かれている。部隊の上層部は内戦中に早々に日本へ帰国しているのが、後味が悪い。