安田講堂 1968‐1969

安田講堂 1968‐1969 (中公新書)安田講堂 1968‐1969 (中公新書)
島 泰三

中央公論新社 2005-11
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著者は、当時安田講堂の中に最後まで残り逮捕された守備隊長らしい。

後半は実際の安田講堂の中でのことを書いてあるのでそれなりに興味深いが、前半は医学部処分から始まる学内政治のことを延々と書いてあり、かなり興味がある人でないと厳しい。当時の大学当局や警察側に対して未だに怨恨があるようでその旨を書いていたり、"同胞"という言葉を多用して妙にナショナリストのようなことを書いていたり、その一方で自分たちの思想的な背景に関してはほとんどスルーしていて、あまりいい本ではない。とくに最後の点は致命的だろうと思う。