動物農場

動物農場動物農場
ジョージ・オーウェル 高畠 文夫 George Orwell

角川書店 1995-05
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動物農場』自体は150ページくらいだけど、その他短編が3つつき、さらにかなりボリュームがある解説も付いているのでお得感がある。豚がどんどん独裁体制を確立していく様は、寓話とはいえなかなか恐ろしいものがあります。普通は動物の世界をソ連に重ねて読むのでしょうが、第三帝国に重ねても開発独裁的な某国に重ねても読めてしまうのが、普遍性をもっていて恐ろしいです。

短編として収録されているなかに『象を撃つ』という作品がありました。英領ビルマにいるイギリス人の警察官が象を撃つ話なのですが、その過程で、支配者側であるイギリス人の行動が逆に被支配者側のビルマ人によって規定されているということを端的に表していてとてもうまいです。この話、大昔にどこかで漫画で読んだ気がするのですが、どこだったのか思い出せません。