今週の読書

丸山眞男の時代』の竹内洋は、『教養主義の没落』の著者。この人の文章はとても読みやすい。題名の通り、丸山眞男本人というよりは彼がどのように時代に受け入れられていったのかということをテーマに書いてあり勉強になる。受け入れ側の日本社会がどう変化していったのか、また西洋の視点から日本をみる丸山の手法の限界も書いてあり勉強になる。

『ポストコロニアリズム』はどのような学問なのか興味をもったので。全体的にそれなりにわかりやすかった。でもこの本だけで勉強したとするにはかなり足りないと思います。

『戦争広告代理店』は、ボスニア紛争のときにアメリカのPR会社(日本でいうと広告代理店ということらしい)が世論作りに圧倒的な力を及ぼしたということが書いてある。よく考えてみたら意味がよくわからない"民族浄化"ということばも、非常に戦略的に作り上げられた言葉らしい。ただ、僕は1992年のボスニア紛争の記憶がまったくないので、記憶と連動づけてリアルに感じられなかったのが残念。