局長罷免―小説通産省 高杉 良 講談社 1998-02 売り上げランキング : 517208 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
通産省の内紛劇を書いた本。それなりに面白かったが、官僚組織に興味がないとまったく面白くないと思う。
次期次官間違いなしといわれていた官僚が、政治の圧力をくらって辞任させられる様子を描いているのだが、実際その辞任させられた官僚が今何をしているかというと財団法人日本エネルギー経済研究所理事長である。その前は伊藤忠の副会長。もう70近いんだからやめればいいのに。
正直、天下りは本人が60才になるまでは役所がある程度世話をすることも許されると個人的には思う。同期から事務次官が出ることが決定した時点で他の同期が全員退職する慣例がなくならない以上は。ただ退職金を繰り返し繰り返し何度ももらうのは、どう考えてもやめるべきだし無意味。少なくとも、役所が世話をするのは一度きりにするべきだし、もっといえばしないことに越したことはないと思う。