凍土の核 講談社 豊田有恒

あらましを言うと、北朝鮮寧辺にある原子力発電所(みたいなもの)が爆発しそうになったため、日本の技術者、内調調査員、自衛隊の人その他いろいろがテレビの取材と偽って北朝鮮に入り、韓国の潜水艦で潜入した特殊部隊とともに爆発を止めようとする物語。…つーか、ここまでくだらない北朝鮮ものは初めて読んだ。多分、暇で暇でしょうがなかったから読んだようなもので、忙しかったら途中で読むことは放棄していただろう。どこがくだらないかって、たかが日本からのテレビ番組の取材を、なんでいきなり金正日が出迎えるのか。意味がわからない。ほんとに意味がわからない。しかも、途中で金正日が改心(?)する。自分がくだらない人間だと気づき、国を自由社会化していこうと決心する。中国みたいなのを目指すらしい。そうこうしているうちに、正日の弟がクーデターをおこし、内戦が起こる。意味がわからない。

金正日の人物像についてもうどうこう言う気はないけど、ここまで善人化されていると逆にブラックユーモアなのではないかと勘ぐりたくもなる、ようなお話でした。くだらなすぎるので、暇つぶしには最適か。