戦後史のなかの国鉄労使―ストライキのあった時代

41年にわたる国鉄労使紛争は、一個の経営体の枠組みを超え、時代の相貌の形成に関わるものであった。国鉄労使が背負い込んだ時代とは何だったのか。同時代を国鉄で生きた著者が、“国鉄職員である一市民の立場・視点”から「あの時代」を振り返り検証する。

戦後の国鉄労使紛争を丁寧にたどっている。以前牧久の本を読んだが、この本は元国鉄職員で管理側の当事者が書いていて臨場感がある。動労が過激だったのは、戦前は機関士は判任官になれたのが、戦後は他の職種と悪平等になってしまったとの意識があるのだとか。判任機関士というのは初めて知った。また、スト権付与など国鉄労使が協調して政府自民党に対抗していたという指摘も興味深い。半世紀前にはこういった労使紛争があったということが信じられない。