認められたくて、必死だったあいつを、お前は笑えるの? 青山の占い師、80億円を動かすトレーダー、ロレックス・デイトナを巻く漫画家……。著者自身を彷彿とさせる「僕」が、怪しげな人物たちと遭遇する連作短篇集。彼らはどこまで嘘をついているのか? いや、噓を物語にする「僕」は、彼らと一体何が違うというのか? いま注目を集める直木賞作家が、成功と承認を渇望する人々の虚実を描く話題作!
小川哲の短編集。どの作品も面白い。震災の前の日の3月10日をテーマにした短編が印象深かった。震災の日に何をしていたかはみんな思い出せるが、その前の日に何をしていたかは誰も覚えていない。宮城に住んでいた時、震災の2日前にも地震があったことを思い出しながら読んだ。
