皇后考 (講談社学術文庫 2473)

時代と社会の変容とともに「ありうべき皇后」像はあった――。血脈による正統性が保証された天皇とは異なり、人生の途中で皇室に嫁ぎ、さまざまな葛藤を克服するなかでその存在となる「皇后」。神功皇后光明皇后ら、過去の偉大な皇后と感応しつつ、近代日本に時空を超えた皇后像を現出させ、さらにはアマテラスに自らを重ね合わせようとする貞明皇后。斬新な視点で天皇制の本質を明らかにし、秘められた扉を開いた記念碑的著作!

天皇と異なり、皇后は外から嫁いでくる存在。主に貞明皇后を扱っていて、昭和天皇との軋轢を描いている。しきりに、貞明皇后が摂政になることを昭和天皇は恐れていた云々と書いていて、応神天皇の摂政を69年も務めた神功皇后と重ね合わせている。神功皇后貞明皇后では、自分が摂政になる場合の対象が息子か孫かという大きな違いがあるのに、そこを無視し、都合のいいように解釈しているように思える。