民俗のふるさと

日本人の魂を形成した、村と町。それらの関係、成り立ちと変貌を、ていねいなフィールド調査から克明に描く。失われた故郷を求めて結実する、宮本民俗学の最高傑作。

半世紀前に書かれたもので、当時はこうだったのかと思わされる。昭和初期までは村の中で同質の仕事をしている人ばかりいたので成り立っていた村社会が、その後徐々に勤め人が出始めて変わっていくことを解説している。村八分はする側もエネルギーを使うという指摘が興味深い。