太平洋戦争 日本語諜報戦 言語官の活躍と試練

太平洋戦争の対日諜報戦で、捕獲した日本軍文書の翻訳、暗号解読、捕虜の尋問、プロパガンダ活動等に携わった言語官たち。終戦後は連合国軍の一員として戦犯裁判や、GHQの占領政策実施で不可欠な役割を果たした。米国、英国、オーストラリア、カナダは、語学兵をどのように動員したか。早い時期から重要性を認識して準備した国と、終戦間際になって慌てた国の違いは何だったのか。各国の言語官養成の実際、戦地での活躍、二世たちの葛藤…。貴重な記録から、日本語諜報の実像に迫る。

日本と戦ったアメリカ、イギリス、オーストラリア、カナダの4か国が、どのように日本語専門官を育成したかを取り扱ったもの。日系二世を積極的に活用した米国陸軍と、排除した米国海軍というように、その組織によって育て方は様々だったようだ。イギリスはアーネスト・サトウからの伝統があるのに、開戦時はほとんど日本語専門官がいなかったとか。