桜花 極限の特攻機

今年読んだ中で一二を争う良書。桜花の開発から運用、終戦後まで、隊員一人一人の心情に寄り添いながら事細かに書かれている。下士官と予備士官たちとの間に諍いがあったことは初めて知った。野中隊の初めての出動での全滅、菊水作戦の様子が淡々と書かれていて恐ろしさを感じる。出動何機、未帰還何機と数字が書かれるが、その未帰還の一人一人はどんな思いで飛んで行ったのか考えると胸が詰まる思い。